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―その頃、新太たちは― オレは、〈ARライブズ!〉で起きた事件を一纏めにするっていう作業をしてるんだけど……この作業、すごくキツいっす。 パソコンカタカタ叩いてるばっかで指がつりそうだし、画面をよく見ながら打ち間違いのないようにしないといけない関係で頭がいたい……! 「なぁ蓮……これいつまでやればいいんだよ?もう三時間くらいずっとこれじゃねぇか!」 「被害がそんだけデカかったって証拠だ……嫌でもやらなきゃ終わらねぇし、学業と人助けを両立しようって言い出したのはお前だろうが。」 確かにそうだけど……いくらなんでもこれは嫌だ!あ゙~パソコン見るだけでイライラしてきたんだけど! ―月本邸・瑠菜の部屋― はぁ~……ヒロくんが赤点とっちゃったから私すごく暇だなぁ。これじゃあまるで必死に勉強した私がバカみたいじゃない! 『大丈夫ですか、ルナお姉ちゃん……ここのところ、ため息ばかりですけど。』 私の枕元にちょこんと座っている小さなアンドロイドはラピスっていう女の子。模型製作が得意なヒロくんとプログラミングに強い影夜くんが作ってくれたの。 元となるラピスちゃんはAIで、臨海市統括ネットワークプログラムの一部だったけど、少し前に起きた〈第二の仮想世界事件〉の時にプログラムの崩壊に伴って消えそうになってたところを遊真くんって子が保護してくれてたらしいわ。 「あのね、ラピスちゃん……私には会いたい人がいるけど、その人はすごく忙しいの。もっとも、自業自得みたいなところはあるけどね。」 『もしかしてヒロ兄さんのこと?』 「ふぇぇ!?何で分かったの!?」 『ルナお姉ちゃんはたいがいヒロのことになるといろんな顔をするって教えてもらいましたから。』 「誰にそんなこと教えられたのよ!」 『ユノお姉ちゃんとアヤカお姉ちゃんです!』 あ~……あの二人なら教えかねないわね、確かに。あとで二人とも説教ね、まったく! あと……可愛い顔して胸まで張ってそんなこと言わないでほしかったよ…ラピスちゃん。
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