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「……沈めっ!」
ヤツのフォトンブレイドが一瞬刀身が消えたと思ったら、次の瞬間にオレの胸の辺りを一閃していた。さらにオレは立て続けに迫ってきたヤツに蹴られ、壁に激突した。
まさか……あのフード野郎は……軍人かなんかかよ!?
「ぐ……ううっ……っははは。案外やるじゃねぇか、テメェ。けどよ、オレとて師匠の面借りてる以上はただでくたばりたくないもんでなぁ!」
足掻け!足掻け!足掻け!足掻きまくれ!窮地こそオレの味方だろうがぁ!
「オラオラオラオラオラァ!ボサッとしてると叩きわんぞコラぁ!クレイジーボーイ一ノ瀬新太をなめるなぁ!」
「静かに……してくれると助かるんだ。」
!?……………
「がはっ………い、今…何したんだ!」
「お前の体に少し薬を打った。もうじき口も聞けない体となる。ゲームオーバーだ……」
気づくとオレはいつの間にかライブギアの電源がセーフティ機能で切れ、その場に転がっている状態になっていた。
それと同時に、オレの体は急に言うことを聞かなくなり、みるみる意識が飛んで………
―黒木診療所2F―
「とうとう新太もやられたか……」
「かっ、影夜先輩……新太は大丈夫……なの?」
「悪いな嬢ちゃん……いいとも悪いとも言い切れない状態なんだ。いろんな患者を見ては来たが…前例が無さすぎる。」
「そんな………」
新太に何があったのかなんか知らない……だけど、新太が死んじゃうのだけは嫌!お願いだから……無事でいて。
「さてと……残った馬宙のバックアップをするとしますか!」
俺は馬宙のスマホに連絡を入れた。ここでリンクギアに入電なんてしたら相手に狙ってくださいって言ってるようなものだ。
ここはいくらひん曲がった俺でも真面目に…かつ丁重に動かねぇとこっちどころか最悪俺ら全員一網打尽……オールオーバーか。
待てよ……ここまでの状況を整理すれば、今起きてる状況の裏で手を引く野郎どもをあぶり出せる。
俺は大急ぎで白衣を脱ぎ捨て、猛スピードでキーボードを叩きまくった。
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