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互いに顔を近づけて、唇を重ねた。
少し長めのキスからゆっくりと唇を離すと、玲君がフッと不敵な笑みを見せた。
「今夜すっぽかされた〝落とし前〟はどう付けてもらおうかな」
「あ」と気まずい顔をした私の顔を両手で挟んだ玲君が、ちょっぴり強引なキスをした。
「んん……」
駄目、力入らなくなる。両手を伸ばして玲君の身体を抱きしめた。
玲君の長い指が耳にそっと触れて微かに震えてしまう。
溺れる。力が抜ける。堕ちてしまう。
しがみつくように玲君のスーツを握った。
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