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 長いキスで互いの想いを行き来させる。  わたしは玲君の首に腕を絡めて、しがみついた。  ずっと、傍にいる。あなたを、守る。  玲君の背中の傷を見るたびに、そう思う。  肩で息をして横たわる私の額に軽くキスをした玲君は、起き上がった。私の身体を優しく起こしてくれる。 「シャワー浴びよう」 「うん」  ベッドから下りようとした玲君の背中を見た瞬間、腰に思わず抱き付いていた。
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