第一部

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●プロローグ ーシャロの屋敷ー シャロ 「………。」 《深刻そうに》 シャロ(M) 「パティギューの力が強くなっている……。このままでは……」 シャロ 「イルマ、おいで」 イルマ 「?」 【声を掛けられシャロの方へ近寄る】 シャロ 「今からとても大切な話をするわ。よく聞いて」 イルマ 「はい。シャロ先生」 シャロ 「未来に"時を喰う怪物"が現れてしまうという話、覚えている?」 イルマ 「"パティギュー"……でしたっけ」 シャロ 「そう。"怪物パティギュー"。最近、奴が出現した後の未来を視ているのだけど、どんどんと力が大きくなっているみたいなの」 シャロ 「奴を放っておけば、おそらく全ての生き物の時間が奪われて……」 シャロ 「世界には誰もいなくなってしまうわ」 イルマ 「……!」 シャロ 「だから、なんとかしてパティギューを止めなければ、とんでもないことになってしまうのよ」 イルマ 「でも……パティギューは未来の存在。私たちにはどうすることも……」 シャロ 「いいえ。なんとかする方法が、ひとつだけあるの」 イルマ 「え?」 【イルマの両手を包み込む】 シャロ 「……イルマ。お願い」 《真剣に》 シャロ 「未来へ行って、"怪物パティギュー"を倒してきてくれない?」
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