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飲み過ぎ注意
頭が痛い……がんがんする……
深川が深い眠りからぼんやり目が覚めて、昨日は飲み過ぎたかと寝返りを打つと、下半身に違和感があった。なんだか粘つくような……
「女でも連れ込んだか?」
それが一夜の過ちだとしても、自殺を考えていた男には厄介で。そろりと掛け布団を捲るとどろどろになった下肢が見えた。
「目が覚めましたか?」
声を掛けて来たのは、昨日飲みに行った相手の花屋敷だった。爽やかな笑顔だった。
「昨日は楽しめましたよ。いや、深川さんは絶倫で久し振りに濃いザーメンをたっぷり飲ませて頂いて、私も若返った気分です」
「はあ!? 俺があんたとしたのか!?」
深川は衝撃を受けた。幾ら死んでも良いと思っていたとは言え、男相手に勃起して何度もやったとは……絶句の一言しかない。
「ええ、とても可愛かったですよ。私のちんぽを咥えて気持ちいいと善がって啼いて、良過ぎて死んじゃう、と連呼してましたね」
まさか……
ぬちゃ、ぐぷぷっ!
粘着質な音は深川の尻の合間から吐き出されていた。不快な精液がシーツにシミを作っていく。
「私は身体のカウンセラーなんですよ。こうして死にたいと思った人を身体で救うのです。健全な身体にこそ健全な精神は宿る、と言いますでしょう」
深川の目の前がくらくらする。
「死にたい……」
ぽつりと呟いた深川の言葉を拾って、花屋敷はにんまりと笑った。
「深川さんには治療がまだまだ必要そうですね。嗚呼、ご心配なく。治療が終わったら、スケベ親父の性奴隷と言う就職口斡旋もしてますから」
深川は思った。死んだ方がマシだったと……
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