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「あら、お嬢さん。いつも来てくれてありがとう」
カーテンを開けると、豪華な椅子に座ったおばあさんが居た。そして、彼女と机を挟んで向かい合うようにして、こちら側にも椅子が一つ設けられている。
私はその椅子に腰掛けると、おばあさんの穏やかな笑顔に目を向けた。私は、自分の自然と表情が緩んでいくのを感じた。
「あなた、いいオーラが出てるわね」
おばあさんが言う。
「本当ですか?」
「ええ。あなたが初めてここに来たときに比べると、あなたの厄は大分落ちたみたいよ。どう?ここに来てから、何か悪いことがあったかしら?」
私は頭の中で、今日までの記憶をざっと振り返ってみた。そう言われてみると、前に比べて、嫌なことが少なくなったような気がしないでもない。
私が小さく頷くのを見てか、おばあさんは嬉しそうにこう言った。
「ほら、そうでしょう?私があなたの厄を落としているのですよ。あなたがここに来て損することはないのです」
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