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「それより。今日は転校生が来てる。出来杉、入れ」
ドラ〇もん!?
スパァンッ
そんな音を立てて入ってきた何かは突如叫び出した。
「おいっ、高志!俺のことは名前で呼べって言っただろ!?」
…いや、モジャい。
モジャいというのかは分からないけどとにかくモジャってる。
………いやいやいや、出来杉ぃ!出来杉ぃい!!
よく見るとそれは人間だった。
黒いモジャ髪に牛乳瓶の厚い底みたいな眼鏡───時代間違ったかなって一瞬本気で考えてしまうような眼鏡だ───をつけた一昔前の売れない芸人みたいな格好をしている男だということまでは分かった。
あれ、生理的に無理なタイプだ。
命かけてもいいからあいつとは関わり合いたくないな。うん。
「あー、はいはい。さっさと自己紹介しろ。」
「おぅ!俺は出来杉麻璃央!よろしくな!」
ちょっ!
スーパーハイスペック優等生だけでは飽き足らずスーパーすぎてもはや人間じゃない兄弟系ゲームの兄、やとっ!?
今多分、漫画で言えばゴ〇ゴ13みたいな顔してる自信あるで俺。
そんな俺がまたスっと息を吸ってそいつを見ると今度は目が合った。
すると、何故かすごく驚いたような表情──見えないけど多分そんな感じの雰囲気──を浮かべる。
あれか?男子校になんで女が、みたいな?
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