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目覚める
カーテンの隙間から朝日が差し込み凜は柔らかな光を感じゆっくりと目を覚ます。隣には悠斗が凜を抱き締めるように寝ていた。スースーと静かな寝息が耳元でする。
私、昨日は悠斗に告白されて、そのまま別れて朝になったら夢だったと思いたくなくて悠斗の家についてきたんだ。こうして朝を一緒に居れるなんて幸せを感じる。
「夢じゃないんだ」ポソリと呟く。
まだ完全に覚めない頭で悠斗の家にきた後の事を思い出してみる。
「初めては悠斗がいい」って伝えたら悠斗が急に色香に漂う切ない目をして男を感じた。
甘いキスをして、その後…ん?最後までの記憶がない。凜は慌てて下の方を見た。
クスクスと笑う悠斗とばっちり目が合った。「はると…わたし…あの…最後は…?」モジモジしながら聞いた。
「おはよ…最後までしてないよ、凜…寝ちゃったし…」
「えぇっ…、何で寝ちゃったかな…ごめん」
悠斗は目を細め優しく笑みをこぼす。凜の手を引いて自分の腕の中に閉じ込めた。
「謝らないで…ゆっくりいこう」
そういって悠斗は凜のおでこにキスを落とした。
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