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第三話 死神は微笑む:後編
作戦が読まれている。
如月はそうとしか考えられなかった。否、そうとしか考えたくなかった。考えたくない方は、「情報が漏れている」、つまり内通者の存在だ。その可能性も否めなくはないが、彼は信じたくなかった。
何か、何か策を講じなくては。だが、頭が真っ白になっている。
焦燥とともに、時間だけが過ぎていった。
インカム越しに流れてくるのは、銃声と着弾音、そして、''甲''の部隊の罵詈雑言。
パニックに陥った彼に、まともな思考は出来なかった。
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