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序章
ー太古の昔の物語ー
自由を愛する神と支配を目論む神がぶつかり世界が生まれ、自由と支配がこの世界に生命と感情を齎した。
最初は微生物だった生命も環境の変化に合わせ進化し、海を泳ぐためにヒレを生やし、陸に上がるために手足を得て、繁殖と絶滅を繰り返して人類の祖たるものへと世界の主導権は与えられた。
人類は道具を作り、火を扱い、言葉を交わし、互いのコミュニティを育み、統率し互いに様々思想を持ち、何万年もかけて文明社会を築き上げた。
そんな知恵を持つが故に他の生物を自身の身につける服や生活用品や建物を作るために無作為に殺し尽くし、その反面食べるために家畜として飼い慣らし支配しても尚それに飽き足らず、人類同士の思想の違い、憎悪から互いに殺し合い、幾億の屍を踏み締めても尚、争いをやめようとはしなかった。
人類が繁栄と争いを繰り返す中で文明は石器時代から火の時代、思想の時代、侵略の時代を経て、今や人類よりも巨大な建物を山のように連なり建て、電気を使い街に火を灯し、様々な大量殺人兵器を作り出してはそれを否定し、尚争いの止まない偽りの平和のもと人類は暮らしていた。
そんなある日、空から太陽よりも眩しい光の玉を携えた使者が舞い降りた。
その光の球は全ての人類を永久的に賄える程の高密度な電気エネルギーを放出し、それは瞬く間に利用されて高度文明を更なる高みへと進化させた、その光球は幾多の人々に神のように崇め奉られ後にこう呼ばれた、、、、
ー神の贈り物又の名を永久原動機関『アークスフィア』とー
しかしアークスフィアは、高度文明に反対する宗教間で否定されるも、その反面、国家の権力者たちの力の誇示のために兵器へと転用し使用されて、また幾多の人々が殺され、幾多の屍が築かれても尚争いをやめることは更に出来なくなっていた。
ーアークスフィアを憎む者はそれを『天からの厄災』と呼んだ、、、ー
多くの人々が豊かな生活を育み、また人が殺され、支配を目論む権力者や独裁者、エゴイストにより欲望がぶつかり合う偽りの平和はいとも簡単に"1人の奴隷"により壊された。
ーいや?考え方によったら解放されたともいうのかな?まぁいいかっ。ー
奴隷はアークスフィアの出現で繰り返される、人の力の誇示、略奪で引き起こされる醜い争いに尋常ならざる怒りを表し、そしてアークに媚を売り、もはやアークスフィア無しでは生きられない家畜と化した人類へと深く失望し、世界を敵に回して一人でアーク破壊の為に暴力を持って反逆を始めた。
その反逆は世界に何の影響を与えるものではないと思っていたが、、、何も失うものがない奴隷は神のような力を持っており、歯向かうものを遥かに凌駕し、捩じ伏せ、世界中の人々を恐れさせた。
ー人々はその残虐さと冷酷さ、奴隷に歯向かう人類全てを圧倒する強さから人々は『魔神』と奴隷を呼び、恐れた。ー
そして魔神と呼ばれる奴隷の前にはもはや敵はいないと思われたがその魔神を止める為に同じく神の如き力を持つ1人の名も無き王が魔神の前に立ち塞がった。
奴隷と王、魔神と聖神は互いにぶつかり合い、凄まじい死闘を繰り広げたのち、奴隷は王を倒しアークへと致命的な一撃を与え破壊した。
かに見えたのだが・・・・・
アークは凄まじい電気エネルギーとは違う未知の物を閃光として辺りへと撒き散らし、奴隷と王、やがては他の人類、世界中を一瞬にして包み込んだ。
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