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背中に覆い被さるような格好で楽しそうに抱きしめてくる鳴海。
「鈴ってば、ひどいよ~」
と文句を言いつつ、べたべたと人の身体を好きに触りやがって。朝からずっとシてたくせによく飽きないな。
そのせいで俺はついさっき人間としての尊厳を失いかけたんだが。
いや、既に終わってるも同然か?
どうやらずっと繋がりっぱなしだった(らしい)二人。
中に出されたものを溢さないようにと、鳴海自身を抜かれないままトイレに運ばれ……。
あのニヤケ顔は忘れねーぞ、畜生。
もう何度目だよ、さすがの俺だって泣きたいわ。お前と違ってこっちは変態じゃないんだぞ何だあの辱めは。
その後まともに動けない俺を風呂に入れてくれたことには感謝しよう。だが入浴中の行為は止めろ。余計怠くなっただけじゃねーか。
そもそもお前の性欲はどうなってるんだ、底無しなのか?
いや……その仮定は恐ろし過ぎる。あえて聞くまい。
と、そんなこんなを経ての今である。
いい加減、俺に心と身体の自由を返して欲しい。
言ってるそばから人の乳首を摘まむんじゃねーよ。
「……っ……痛いから止めろ、お前そこどのくらい弄りやがった!?」
「あ~ホントだ真っ赤になってるや、ちょっと噛みすぎたかなぁ。でも鈴のここ、すっごくエロくて可愛いし美味しいから、ついつい。ごめんね~?」
薬塗らなきゃ、と呟き寝室を出ていく鳴海。
しかしそうか噛まれてたのに熟睡出来るんだ、凄いな俺も。
ますます肉食動物の口の中に――。
などという俺の危惧はさておき。
間もなく塗り薬を手に戻ってきた鳴海だった、が。
「痛っ……鳴海、痛いから!」
「鈴ホントに痛いだけなの。ちょこっとくらいは気持ち良いとか、無い?」
「全然。痛みしか感じないってば」
分かったら、素直に諦めろ。
薬を塗りつつ俺の身体(主に乳首)に要らん真似をするんじゃない。
くにくにと摘まみ無理に引っ張ったかと思えば、ぎゅうと押し込んだり引っ掻いたり。突起の周りをくるくるなぞられ、無い胸を鷲掴みにしては揉んだり吸いついたり……。
「う、苦ぁ~」
って当たり前だ、薬を塗ったトコ舐めやがって。せめて歯を立てるのは止めろ。
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