派留美の学生時代

1/3
前へ
/11ページ
次へ

派留美の学生時代

私は中学に入学してすぐ、みんなと仲良くなった。だけど、実力テストの成績を知られてからというもの、離れていった。 「細川さんって頭よすぎ」 「オール満点とか、やばいって」 「たしか家金持ちだったよね」 「学校にお金とか出してるんでしょ?」 陰で、いや聞こえてるけど言われる、私はどうしたらいいんだろう。小学校の友達だけは 「気にしないでいいよ」 って言ってくれたけど。気にせず、私は数学の授業で先生に指摘した。 「あの、すみません」 「なんですか?細川さん」 「その回答だと、まだ終わりではありません。それに、先生の使われた法則では余計な計算をしないといけないのではないでしょうか?」 「正しいですよ」 「いえ。違います」 この学校は成績でクラスが分かれているので、授業は小学校のように差はないと思い、気にせず指摘したのが悪かった。 「どういうことですか?」 「先生…私が黒板に書いてもよろしいでしょうか?」 「え、ええ」 私は席を立ち、先生の回答を消し、新たに書く。 「こうではないでしょうか?」 「おお、確かにそうだ」 「わかりやすい」 みんなは納得してくれた。けど、 「細川さん、あなた私をバカにしたわね!」 「そんなことありません。私はただ、より効率的な回答をしたまでです」 先生はその日以来、私を無視。他の教科の先生にも知れ渡り、授業中は当てられることすらない。私はもう指摘することすらできない。あー私って、だめだなぁ。 どうしてこうなっちゃうの…。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加