アーリオオーリオ・エ・ペペロンチーノ

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アーリオオーリオ・エ・ペペロンチーノ

〈オリーブオイル・ニンニク・鷹の爪・パセリ〉  ひどくシンプルなパスタ、ペペロンチーノ。家庭料理なのでレストランのメニューには載っていないペペロンチーノ。家庭の数だけ、マンマの数だけ存在するであろうペペロンチーノ。 「なんもないから、タカシ、素うどんでええか?」実は、そんなペペロンチーノ。 2d266d07-d106-4085-a209-3b3c6a3ecc18  そのせいだろうか、究極のペペロンチーノなるものが世の中にたくさんある。焦げ色のもの、白いもの。 「おれのおっかあのおでんが最高だ!」 「うんにゃ、おらがかかあのおでんが、史上最高だ!」  では検証してみよう。  ニンニクは、〈スライス〉〈みじん切り〉〈包丁の腹で潰したもの〉と色々です。潰すぐらいなら厚切りにしなさい、というシェフもいます。  ニンニクの芽を取り除く人もそのままの人もいます。芽は匂いや辛み成分が多く含まれているようで、焦げ付きやすかったりアクも強かったりするようです。たしかに焦げやすいですが、抜かなくても問題なさそうです。  鷹の爪はそのまま入れるとマイルドな辛みに、ちぎったりスライスにすると辛みが増します。細かいほど辛くなります。種が辛いと思われているようですが、辛くはありません。抜くも抜かぬもお好きに。  パセリは基本的にイタリアンパセリですが、普通のパセリを勧めるシェフも案外多いです。そこはお好みで。茎を抜いてみじん切りにしてください。  オリーブオイルはピュア。そこは共通でしょうか。エクストラバージンは熱を加えないものに使った方がいいでしょう。値段も高いですしね。仕上げにエクストラバージン・オリーブオイルを加えるシェフもいます。  乳化。これはよく言われますが、乳化は考えなくてもいいとするシェフもいます。乳化をさせるには、経験上火を止めて菜箸でグルグルかき混ぜるのがいいようです。  乳化にこだわりすぎて、追加のゆで汁やオリーブオイルで失敗することがあります。フライパンであおっているときもパスタは水分を吸います。  あ、水分が足りない。  あ、今度はオイルが足りない。  などとやっていると、結果としてぽそっとした油っこいものが出来上がったりします。  乳化無視派にはあまり混ぜるな、というシェフもいます。人生いろいろです。要は美味しければいいのです。  塩味は、加えるゆで汁が基本ですが、塩で加減する人もいます。  では作りましょう。  ピュアオリーブオイルにニンニクを入れたフライパンを火にかけます。オイルが温まってからニンニクではありません。火に掛ける前に入れます。  ここは弱火で、というシェフもいます。最初は強火で構いませんというシェフもいます。中火でニンニクの泡を見ながら弱火にする。がいいかもしれません。  鷹の爪を入れるタイミングはお好みで。早く入れれば辛くなります。でも鷹の爪は焦げやすいので注意してください。次にパセリの投入です。無難なのは、ここでフライパンを火から外すことです。    ニンニクが色づく前にキッチンペーパーに引き上げるシェフもいます。ニンニクに色を付けるなというシェフがいます。ニンニクをきつね色にします。というシェフもいます。ここはお好きに。人生いろいろ。  火から外したフライパンに茹で上がったパスタを投入するシェフもいます。フライパンからボールに移したものにパスタを投入するシェフもいます。  どうでしたか?  結論は、自分の口に合うように好きに作ればいいのです。  僕の場合、塩味の調整は塩昆布です。食べるときにパラパラと振りかけて食べます。パスタと同じ鍋で三分茹でたシャウエッセンを三本入れます。  みなさま、よきペペロンチーノの日和をお迎えください。好きなように。  ペペロンチーには王道も正道もありません。美味しかったら勝ちです。美味しくなかったら、また明日がんばりましょう。
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