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靖国神社・A級戦犯
東京裁判で、被告全員無罪を主張したインドのラダ・ビノード・パール判事(1886~1967年)の顕彰碑は、遊就館の近くにあります。
「パール博士顕彰碑」
パール判決文(意見書)
〈時が熱狂と偏見とをやわらげた暁には また理性が虚偽からその仮面を剥ぎとった暁には その時こそ正義の女神は その秤を平衡に保ちながら 過去の賞罰の多くに そのところを変えることを要求するであろう〉
「A級戦犯」で勘違いを起している人も多いので書いておきたいと思います。いつものように、思い付きでどんどん話が逸れていきます (;´∀`)
「ABC」とは、連合国によって布告された「国際軍事裁判所条例」及び「極東国際軍事裁判条例」における戦争犯罪類型のことで、罪の軽重としての「等級」ではありません。
A項の「平和に対する罪」「開戦責任の罪」で訴追された者が「A級戦犯」です。
●A項「平和に対する罪」
侵略戦争において戦争の計画や準備、そして実行などに主導的な立場で取り組む行為。
●B項「通例の戦争犯罪」
●C項「人道に対する罪」
「国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺、絶滅を目的とした大量殺人、奴隷化、捕虜の虐待、追放その他の非人道的行為」
上官の指揮命令に従った、殺人や虐待などの行為がBC級戦犯にあたります。
○このC項は、日本の戦争犯罪とされるものに対しては適用されませんでした。
「日本は侵略ではなく、自衛のために戦った」
1951(昭和26)年5月3日。アメリカ上院軍事・外交合同委員会におけるダグラス・マッカーサーの証言です。
連合国軍最高司令官・マッカーサー
ところが日本のマスコミは、このニュースを正確には報道しませんでした。報道内容では「日本は自衛のために戦った」という部分は省略されたのです。
戦争を煽り、大本営の圧力とはいえ戦勝ムードの報道を続けたのはマスコミでした。その後は頬かむりをしたのです。
この傾向は今も変わりません。既存のマスコミの信用度が下がっている原因は、みなさんも直近で見かけたはずです。
○逮捕された山上容疑者が、警察の取り調べに対し「特定の宗教団体に恨みがあった」と供述。容疑者が「特定の」と口にしたのかは、警察発表のためわかりません。
これは早い段階からSNSやネットニュースの一部で、その特定の団体名が出ました。にも関わらず、マスメディアは宗教団体による記者会見まで「とある宗教団体」と実名を伏せ続けました。
実名報道がされたのは、ご丁寧にも参議院選挙の投票日翌日でした。
「旧統一教会」とわかってからも強い姿勢を示さなかったのは、政治家が絡んでいたからでしょう。それも自民党が多数。
読売テレビの「ミヤネ屋」が賞賛されたのは、おもねることなく徹底的に追求し続けたからです。いまでは各マスコミも後追いをしています。
国も政治家もマスコミも嘘を吐く。僕たちはそれを肝に銘じておかなければなりません。
1946年に開廷された東京裁判では、A級戦犯の容疑で政治家や軍関係者など計28名が起訴されました。
2年半にわたる審理の結果、太平洋戦争開戦時に首相と陸軍相・内務相を兼任していた東条英機など7名が死刑、16名が終身刑の判決が下され、7名の死刑囚は1948年12月に絞首刑によって処刑されました。
左手を前に置き、虚空を見る東条英機は何を思う。
これでいくなら日米戦争を画策したルーズベルトは「A級戦犯」
原爆を落としたトルーマンは「BC級戦犯」
ウクライナが勝って東京裁判並みのことをすれば、プーチンは「A級戦犯」で絞首刑です。
靖国神社は1978年、刑死したA級戦犯を合祀しました。そのため、首相の靖国神社への参拝がA級戦犯の名誉回復につながるとの見方を生み、現在にいたるまで禍根を残しています。
─to be continued─
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