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 ふたりっきりで話すだけで図書室の匂いが薄れていく。とくとくと心臓の音が聞こえそうな静寂が、僕とラムをエッチにさせる。吐息なんて既に溢れていて、ラムの昨日の夜に使った新しいシャンプーの匂いを嗅いでしまう、なんだか甘い気がする。 「ありがとうレーズンっ。お言葉に甘えて……」 「苦しかったら言ってね」  僕はラムの背中を両腕で包んでぎゅっと抱きしめる。優しい腕の拘束で「んっ」とか「はふっ」なんか声が漏れ出してしまう。宗教施設ではハグなんてできてなかったししようとも思わなかった。でもいざ抱きしめ合ってみると気持ちよくて心地よくて、ラムをいっぱい意識してしまう。 「うんっ ふぁ……はふっ、ふにゅうぅ…………」  ラムもいっぱい声を漏らしながらハグを堪能している。それ以上に僕の臭いを堪能しているんだよね、今日の僕の臭いどうかな……すぅぅと深く深呼吸をする音が聞こえて甘い声を漏らして楽しんでいる。鼻息が衣服の隙間から肌に当たりちょっとくすぐったい。そして押し込まれているので体が押しつぶされているみたい、でも悪くないかも。 「んっ……苦しくない?」 「くるしくなぁい……えへへぇ……」  ラムは何度も深呼吸して僕の乳臭いらしい甘い匂いを堪能する、前日に体を洗ってしまったので満足する臭いに仕上がっていないと思うが、まさか翌日すぐにラムが遊びに来るなんて思っていなかった。しかしラムが来てから僕の心は常に上機嫌で、口元が嬉しくてにやにやしてしまう。 「ラムの家に僕が遊びに行けば自由に臭いを嗅がせられるよ」 「それはちょっと厳しいかな……親がうるさくて」  脇腹や腰回りをぽふぽふと愛撫しはじめるラム。腰を引いて低姿勢を取ってくれるとラムの髪が僕の顔の下に来るので自然と頭を撫でてしまう。撫でる度にかわいい声で返事をしてくれるのがかわいい。つむじの隣辺りにやわらかいでっぱりがあってなんだかふにふにしている、それが気になって何度も触ってしまう。 「だったら、僕の家に来る?」 「ふひゃっ……お家、あるの?」 「多分……ひとり暮らしだし好き放題出来るよ」 「本当!? ぁぅ、え、えー……ふぇ、ふぇらとかもできる……?」  頭のでっぱりがぴょこん! と立ち上がった。そしてダイレクトにエッチなワードが飛び出す、フェラかー……脳が一瞬フリーズしかけたけど何とか持ちこたえて返事をする。 「いいけど……」  脳がフリーズしたまま喋ってしまった、僕のおちんちんを咥えるラムの姿を想像してつい反応させてしまう。お尻周りに撫で始めたラムに僕の『何か』を撫でられて背筋がぞくっと痺れる。 「いいの! えへへぇ…………いっぱいオナニーサポートするぅ……」  僕の臭いでトリップ寸前のラムが幸せそうにおなかに顔を埋もれさせた。よくわからないうちに僕の家でオナサポ男子を飼うことが決まったらしい、そんなエロ同人みたいな流れでいいのかわからないけど僕も全身が暑く興奮していた。
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