introduction

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最寄駅に着くと、夜風を浴びながら自宅に向かった。その道すがら、ウォークマンのイヤホンから流れる音楽を聴く。マンションの3階にある家のドアを開けると、アコースティックギターの音色が俺を出迎えた。 「ただいま」 「ん、お帰り」 ユウジはギターを抱えたまま言う。 茶色がかった髪とシャープな輪郭に囲まれた顔のパーツは整っている。ジョンとは気色の違うシュッとしたイケメンだ。 「ごめん、今日はもう寝る。疲れた」   洗面所に向かう途中、わかった、と残念そうな声が追っかけてきた。 今日はピアノを弾く気力も体力もない。 ジャージに着替えてると、携帯から電子音が鳴った。ゲイアプリからのメッセージ機能で、また夜の誘いが運ばれてきた。 ジョンはまたちょっと違うけどな。再会したのはアプリがきっかけだったけど、その前からちょっとした知り合いだった。腐れ縁とかいうやつだな。
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