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あなたはこれから娘の才能が花開く様に
サポートしていく役割があるのですから
元気を無くしている暇はもう無いのですよ』
父は驚いた顔で立ち上がり私の両肩を揺すりながら
喜びの涙を流していました
『それは本当か?
私には娘がいて絵の勉強をしているというのは!
その子は元気にしているのか?
親を無くして寂しい思いをしているんじゃないのか?』
心配している父に私は言いました
『さ、父さん 応接間に行きましょう
瑞姫ちゃんが待っています』
その時の父の顔は今まで見たことがない
幸せな顔をしていました
父は私を急かせるようにして応接間に向かいました
バタンと勢い良く開いた音に瑞姫ちゃんは驚いて
立ち上がりこちらを見ていました
父は瑞姫ちゃんを見るなり
ぽろぽろと涙を流し泣き出しました
ゆっくりと瑞姫ちゃんに近寄ると
「あ〜さおりにそっくりだ
いや、お母さんより美人かもしれないね
夢みたいだよ
こんなに美しい女性に育ってくれていて・・・
瑞姫ちゃんて言うんだってね
本当にすまなかった。
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