肉じゃがの行方

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 爺さんが死んだのはそれから一年ほど後のことだったと思う。  知らせ聞いて実家に駆け付けた俺は葬式の後、約束通り部屋の物をいくつか選んで持ち帰った。  見栄えが良くて部屋に飾れそうなものや、何かしら使えそうな食器の類など、厳選しての話だ。  だがこれが不味かった。遺品を労せず処分できると勘違いした母親が、たびたび爺さんの遺品を送り付けてくるようになったのだ。  狭いワンルーム住まいなので、それほど場所があるわけではない。  何度もやめてくれと言っているが、今のところ効果は見られない。  一応文句の電話を入れる事にはしている。  継続は力なり、だ。
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