紫の金平糖 ~対極~

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花火が終わると悠馬は待ちきれない様子で真海を抱き寄せた。 「花火もそれ見てる真海も綺麗だったけど・・・正直、早く終わってほしかった・・・もう、いいよな・・・?」 いつもと違う、色をたっぷり含んだ声で耳元でささやかれ、真海は何かに掴まっていないと意識を持っていかれそうで、悠馬の手を握りしめた。 「い・・・いいよ。」 言い終わるやいなや唇が塞がれた。 最初は様子を探るようにしていたが少しずつ深くなっていく。 それに比例して鼓動が速くなり全身が熱くなっていき、二人とも自分の体は一体どうなってしまうのかと不安を感じつつも、相手を求め続ける以外の選択肢はなかった。 ワンピースの上に羽織っているレースのカーディガンに悠馬の手がかかり、恐る恐るといった様子で少しずつ体から外された。 「・・・悠馬、手震えてる。病院でもジャケット脱がしたくせに。」 「うるせ。あん時とは状況が違うんだよ。」 「・・・シャワー浴びてくるから待ってて。」 真海がシャワーを浴びて戻ってくると悠馬は目を見開いて慌てて目線を逸らした。
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