〜この日本とやらは魔法やらなんやらが無いらしい〜

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〜この日本とやらは魔法やらなんやらが無いらしい〜

俺は友莉から色々なことを聞いた。この日本とやらには魔法やらステータスやら短剣やら魔物やらが無いらしい。 そしてこの【大陸】は【北海道】と言うらしい。呼び方が沢山ある。らしいぞ。覚えるの辛い。助けて誰か。 「この大陸は、北海道と言って、とても寒いところなのだな。まあ、俺は寒くても暑くても変わらないが。」 「やっとですか。あちらには小学校と言うものがありますよ。自然に囲まれた所です。」 「しょ…しょうがっこう……??」 「えっ。そんなのも無いのですか!?」 「嗚呼。学校というものはあるぞ。」 「そ、そちらの学校を教えてほしいです……。」 「まあ、魔法やら攻撃法やら地やらなんやらを年齢制限なしで通える所。」 そう。ジャパズ王国は、年齢制限なしで、何歳でも行ける学校と言うのが義務付けられている。 ちなみに俺は面倒だから行ってない。ある程度身についたからな。しかも特別生徒だったからな。フッフッフ。 「こちらの国では、小学校 中学校 高校 大学。と4つ種類があります。小学校は、6〜12歳まで通える学校です。中学校は、12〜16歳が通える学校で、高校は、16〜18歳が通える学校であり、大学はそれぞれです。もう一つ学校がありましたね。専門学校です。専門学校は、高校、大学から行けます。【それ】専門の学校と言いますでしょうか。」 「へ、へぇ〜︙す、凄いな!うん!」 ごめん。俺、君が何言ってるか良く分からないや。もう、それ全て学校なのでは?いや、学校なんだけど、まとめてもいいじゃん。めんどくね?辞めろよ。俺面倒なの嫌い。 「では進みましょう。道があるので通りましょうか。」 「そっ……そうだな!!」 俺は友莉に【付いて来い】と言ったものの、付いて行っている側なのである。辛い。とてもじゃないほど辛い。 「とまあ、私達の学校は、中学校まで義務なのです。高校は自分で行くか行かないか決めても良いのですが、行かないと将来何も出来なくなる可能性が高くなるので、殆どの人は高校も行ってますね。」 「何だとぉ︙!って事は俺、将来大丈夫じゃねぇか!!」 「おお︙おめでとうございます♪私は‘’19”で、大学行きながらバイトをやっているので……まあ、大丈夫です!!」 「19だと!?俺より1個年上!?」 「えっ!?18なんですか!?1個年下!?私年下に助けてもらっちゃってたんですか!?」 なんだと、友莉が一つ年上?見えないぞ。年下に見える。まあいい。関係上では、俺が上で友莉が下。気にせずに行こう。 「ま、まあ、気にせずに行こう。関係上は、俺、いや、隊長とお前。隊員だ。」 「で、ですね。」 「ところで、バイトってなんだ?」 「え、あー、っと、バイトとはですね、職業に付いて、一月に一度お金が貰えるんです。」 なんだと、一月やればお金が貰える?やりたい。やりたいやりたい。お金が貰える。そんな馬鹿な。バイトと言うものをすれば貰えてしまうのか!?お金が!!やりたい! 「ところで、銅貨、銀貨何枚だ?それとも金貨なのか?」 「え、と、銅貨や銀貨や金貨ではなく、1円 10円 100円 1000円 10000円 等々と言います。」 「い、いちえん、じゅうえん、ひゃくえん、せんえん、いちまんえん???」 「はい。これからもっと知っていきましょう。今は多分いらないです。まず説明するのが難しいのです。」 「そ、そうか。今はいらないな。」 要らないというか分からない。いつか分かる時が来るのだろうか。とても考えたくないな。しかも説明が難しいだと?じゃあ理解できるのか分からないじゃないか。いや、多分理解できない。断言できるぞ。1円とか分からない。ぜんっぜん。銀貨か金貨、銅貨が普通ではないのか!? あ、何か緑から赤になったぞ。俺は白と地面のところを渡ろうとする。 「だめです!!!!」 突然な大声に、俺は驚いた。そして、渡る前に止まった。何が行けなかったのだろうか。 「な、何がダメなんだ?」 「赤の時は渡っちゃだめなんです。車が走って危ないから。」 「そうなのか。じゃあ…あっちの緑の時は良いのか?」 「はい。緑の時は車が止まってくれるので良いのです。が、たまに無視をして止まらないで行く人がいるのです。」 「そうなのか。そして、そのクルマとやらはなんだ?」 赤の時はこの鉄の物体が走って、俺らは渡ってはいけないらしい。だが、緑の時は鉄の物体が止まって、俺らは渡ってもいいらしい。だけどたまに俺らが渡るときに無視して突っ走る奴がいるんだって。俺の国なら死刑だぞ。こえぇよな。 「えーと、車は、足で歩かずに、自動でエネルギーを使い動かせるものです。」 「へーぇ。便利だな!」 「そうでしょう?とても便利なのですが、人を殺してしまう事もあるのです。」 「こぉっわ!辞めろよ怖いこと言うなよ!」 便利なモノだけど、殺してしまったりするらしい。やだぁ。渡んなくて良かった。いや、止めてくれて良かった。 「あ、緑になりました。渡りましょう。」 「へいよ。」 歩き始める。みんなが止まってくれている。なんか︙王にでもなった気分だ。嬉しいような気もしなくもない。 「すげぇな。」 「私からしたら普通の光景ですね。」 渡り終わった。後ろを向くと点滅している。 あ、赤になった。車が動いたぞ。 「な、なんなすげえな。」 「そう、ですかね???普通の光景ですが。」 「まあいいや、あ、の変な文字書いてるとこは何なんだ?」 「あー、あれはホテルですね。」 「ホテル︙。」 「んー、人が泊まれるところと言えば宜しいでしょうかね︙?」 「宿屋、宿屋だな。」 「そちらでは宿屋と言うのですね。まあ、その言い方のほうがカッコイイ…と言うか。私は好きですね。」 「そうか?普通の呼び方なんだが。俺は【ホテル】って言う呼び方の方が好きかな。なんか、かっけぇしな。」 そう。俺は宿屋より、ホテルの方がかっこいいと思う。うん。なんで俺の世界ではホテルって名前じゃねぇんだって言う……。 「へーぇ。でもあれ、ニホンゴ、では無いよな…?なんなんだあれ?」 「んー、あれは、英語って言うんですよ。」 「あー、そうか。英語な?了解。いつか覚えるわ。」 「ま、移動しよか。立ち止まるのも尺だしな。」 俺らは歩き出す。ただ通路に沿って。別にどこに行くかとかも予定なく。ただただ。俺達は進む。
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