やっと来たカレ

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やっと来たカレ

……… 振り返ると そこには しゃがんでいる 私のカレ…駿真が居た 「駿真。」私が呼ぶと はぁ…はぁ… 顔を上げて 「…ごめん。はぁ…緋奈(ひな) 遅れて…全部俺のせいだから… 緋奈にはひとつもカッコイイ所 見せられなくて… 俺凹むよ…」 さっきまで 怒ろうと思っていたのに そこまで言われてしまうと 怒るにも怒れないよ… 「駿真…大事な日の遅刻は 今後無しだからね?」 駿真は立ち上がり 「分かった…先に店に行くか? イルミは後で良いだろ?」 私たちは恋人繋ぎをしながら お店に向かって歩き出した 「うん。お店にちゃんと 電話してたんだね?」 「あぁ…そう、折角予約したのに キャンセルしたら お金も取られるし… それに今夜の俺たちの飯が 無くなるだろ? 着替えながら直ぐに電話したよ。」 「私に対しては 適当なのに? そう言う所はちゃんとしてるんだね?」 「うっ…酷いよ? 俺…ちゃんと緋奈のこと 大切に思ってる… 俺たち…付き合って まだ1年経ってないけど 恋人じゃなく いつかは…結婚だって 考えてるよ?」 け…結婚?! 私は驚いて何も言えなかった 「緋奈、驚きすぎ… 緋奈とは毎年一緒に クリスマスを過ごしたい…」 「私もだよ… 駿真と一緒が良い。」 「ありがと… あっ…もう直ぐ着く こっちだ…」 「もしかして? 下見したの?」 「勿論…迷ったら困ると 思って… 地図だと分かり難いし 下見したよ。」  「ありがとう…駿真。」 私が繋いでる手を しっかり握ると 駿真も握り返してきた… ふたりで微笑んで歩く ………
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