第一夜 プレゼントには赤いリボンを

15/15
417人が本棚に入れています
本棚に追加
/249ページ
「い、嫌っ……」  でも嫌は嫌ではなくて……  直人も分かっているから、刺激を与えることを止めはしない。  気持ちいいのか、苦しいのか……分からなくなる。 「もう……許して」  違う、もっと……もっと欲しい。  聞こえるはずのない声を聞き取ったかのように、指も使って刺激を加えられた。  下から聞こえてくる淫らな音が、直人の指の動きに合わせて漏れてくる。  やだ……もう無理……  今度は本音だった。  口からひと際大きな声が漏れる。  荒く息をしている私の手首から、直人がリボンを解いた。 「ごめん。でももう少し我慢して」  大丈夫と伝えたくて、上手く力の入らない手で直人の顔を包みキスをする。 「あまり煽らないで。優しく動けなくなる……」 「いいの……もっと欲しいから」  深く深く身体を繋げられる……  時計の針が十二時を過ぎても、直人が私から離れることはなかった。 END
/249ページ

最初のコメントを投稿しよう!