第一夜 プレゼントには赤いリボンを

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第一夜 プレゼントには赤いリボンを

1  街はクリスマスムード一色。赤や緑、そしてキラキラと金色に輝いている。  どこからか鈴の音さえ聞こえてきそうだ。 「ご機嫌だな」 「だって」  隣の直人に顔を寄せる。  腕を組んでいるだけでも温かいけど、更に体温が伝わってきてポカポカとした。 「クリスマスイブに休みが取れるなんて」  つい顔がにやけてしまう。  直人の仕事は救急救命士。だから一日置きの勤務になる。  私は普通のOL。休みが合いそうで合わない。  やはり救命士は身体が資本だから、体調管理も大切な仕事。疲れている時は休息を優先して欲しいと思っているから。  だからイブに二人でこうやって一緒に歩けることが嬉しくてたまらない。
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