12月25日

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12月25日

 ついに、クリスマスの朝。クリストファー少年は、まっ先に飛び起きて、階段を駆け下りる。そして、ツリーの靴下をひとつひとつチェックした。これは、“スライへ”。こっちのは”クリスへ”、これは僕のだ。ひとつひとつ数えてみる。“スライへ”が3つ、“クリスへ”も、あれ?3つしかない。僕には誕生日プレゼントもあるはずだから、スライより多いはずだ。そうか、靴下に入っているのはクリスマスプレゼントだから、スライも僕も同じなんだ。じゃあ、ツリーの下の箱!この中に僕の誕生日プレゼントがあるんだ!  クリスはツリーの下を見た。大きな箱が2つ、ひとつは“スライへ”、もうひとつは“クリスへ”。同じ数だ。どうしたんだろう?僕の誕生日プレゼントは?  そうしているうちに、パパとママが降りてきた。そして最後にスライが眠い目を擦りながら降りてきた。 「メリークリスマス!」  パパがみんなに挨拶。僕たちも、「メリークリスマス!」  でも、誰も“ハッピーバースデイ”とは言わない。  きっと、今日のディナーまで隠しているんだ。“サプライズ!”パパがやりそうなことだ。だって、箱の中に仔犬を入れっぱなしになんかできないから。
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