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その2階の窓から覗くと、隣の家の庭が見える。その電灯が点いたのだ。すると、裏門が開き、数人の男女が庭に導かれた。そして、1人が男女の前に立ち、手を振った。隣の庭から美しい讃美歌が響きわたった。隣の家は、プロテスタントの大学の教授が住んでおり、毎年クリスマスには大学の聖歌隊がやってきて、讃美歌を教授夫婦にプレゼントするのだった。
クリストファーは涙を拭いて、賛美歌を聞いた。美しい歌声は天使が舞い降りたようだった。
「今年のソプラノは上手だな」
クリスはそう思った。
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