洒落たレモンケーキ

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お目当てのバーガーをテイクアウトで注文すると、今回はクレープ店は素通りして自宅に帰る。 瑠里が冷凍ポテトを揚げている間、ドラム缶は早速頬張っていたが、タレが濃厚だしパテもボリューミーで気に入っていた。 国産黒毛を使っているとメニューにも書いてあったと言いながら、瑠里もかじりついていたが、ポテトからは目を離していない。 チーズバーガーもチェダーチーズがいい仕事をしていて、高いだけの事はあった。 「これはご馳走バーガーだね、給料が入った日とかに食べたい品だよ」 「給料って言っても少ないからね、毎月ここで食べれると思ったら大間違いだよ」 ポテトが皿に盛られると、各自用意していたケチャップをつけて食べていたが、塩は振ってあるのでまずはそのままで口に入れた。 全員何日も食料にありつけていないという勢いで食べていたが、後半は重さを感じて手が止まった……のは私だけだ。 二人はポテトスナックをパクついていて、どんだけ芋食いたいんだと思いながらレモンを洗う事にした。 少し身体を動かして腹を減らすのが目的だったが、段ボール一杯にあるので半分位が目標だ。 「はぁ苦しい……もう食べられない、マミーはレモンを拭く事にするよ」 考えは同じのようで動いてお腹を減らそう作戦かもしれないが、ドラム缶は既に完食してスナック菓子まで食べている。 「そりゃ苦しいでしょうよ、ボリュームバーガーとケチャップたっぷりのポテトを食べ、ポテチで締めたんだからさ」 「ちょっと外国人になった気分だわ、ママ英語話せるようになるかも」 「なんねーよ!バーガーとポテト食べて英語が話せたら授業いらんやろが」 レモンを洗い終わりテレビの間を見ると、瑠里は横になっていて将来ドラム缶二号になるのではと不安が過る。 隣には王子達が並んでいて、綺麗な川の字が描かれており、一点違うと言えばイナリが股を開いているという事だ。 「ホント品のない家族の一員化してるけど大丈夫かな」 「ドントウォーリー、王子達は臨機応変に対応し、瑠里に合わせてるだけデスゥ」 先程の話を引きずっているのか、ジャパーニーズイングリッシュを一部使い、日本語のイントネーションを語尾だけ変える所もウザい。
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