古の共鳴〜陽だまりの天使たち第四弾〜

第13話 条件

分家とは折り合いが悪いとは聞いていたし、朱奈の態度を見ても歓迎されたものではない。
それがここに来て良く分かる。
険悪としか言えない雰囲気の中、要が斬られた。
さっきまで、運転席と助手席で親しげに話しをしていた、碧刃が刀を握っている。
泣き出しそうな顔で……

飛び出さずにいられなかった。

きっと後で要に叱られる。
冷静に状況判断を、と鍛練の時に言われている。
治癒も、結界も、常に気持ちの制御(コントロール)が必要だから。
車の中にいるべきなんだと頭では分かっている。
だけど、だけど嫌だ。
こんな状況下で離れているのが堪らず、怖い。