フィールド2.人間の街⑵

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 その二人を守る様にゼオンの背中が眼前に出た。 ほんの一瞬で、2人の前に躍り出ると風の魔法を使う。 背中の二人を守る様に突風が、巻き上がる粉塵と瓦礫を相殺(そうさい)する。 風の魔法と、崩壊の粉塵のぶつかり合いだ。 ワタルの目の前をゼオンの黒いローブが、バタバタと舞い上がった。  粉塵が途切れ、風の魔法が勝った。 「ふぅ」とゼオンは息を吐いた。 「ユウリィ。じっとしてろって言ったろ!」 そう言って乱暴にユウリィの腕を、引き寄せた。 彼女はされるままになっている。 そんな余力も無いのかもしれない。 ワタルは2人を止めに入った。
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