5章 イタリアンレストラン

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 大山参道から市街地を通り抜け、僕のRV車は千本松牧場の前を通り、緩やかな坂道を登って行く。 空を茜色に染めて、日が沈もうとしている。 美咲ちゃんは、夕陽をじっと見つめている。 僕は、思い切って聞いた。 「美咲ちゃん、明日の日曜日はなにか予定があるの?」 「えっ、うん、夕方から同期の集まりがあるけど。」 「今日中に東京に帰らなくてもいいのなら、せっかく那須に来たんだし、那須塩原市のホテルに泊まって、明日の朝、那須の牧場を見に行かない?」 「そうねぇ、牧場には行ってみたいけれど…」 「僕の友達が駅前のビジネスホテルで働いているんだけど、さっきLINEで確認したら、今日は空室あるらしいんだ。 美咲ちゃんが大丈夫なら、イタリアン食べた後、そのホテルに美咲ちゃんを送って、明日の朝、また車で迎えに行くよ。」 「そーお、せっかく来たんだし、思いがけず裕也君と再会できたし、泊まって明日も観光しようかな。」 「じゃぁ、決まりね。」 「明日は牧場で、のんびり草を食べる牛を見たいなぁ。」 「りょーかい。」
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