2章 道の駅 那須別邸

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2章 道の駅 那須別邸

 かすかな土の匂いを鼻こうに感じながら階段を降り、那須塩原駅の改札を出た。 そのまま人の流れに続いていると、新幹線から見えた山々が見渡せるロータリーに降りる。 駅前のレンタカーにちょっと心が動いたが、予定通り路線バスで行くことにする。 “路線バスの旅”というテレビ番組もあるくらいだから… 面白そうだ。  バスは駅前のロータリーを定刻に発車した。 しばらく市街地を走ると、だんだん人家がまばらになり、車窓から見える針葉樹の並木や田畑の緑が美しい。 牧場らしきものも見える。 バスは、ゆるやかに山の方角に登っているようだ。 左右の風景に見とれていると、バスが停車し、運転手さんが 「ここですよ」と言った。 那須塩原駅でバスに乗るとき、運転手さんに降りるバス停を確認をしたので、声をかけてくれたのだろう。
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