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「そうだね。決して口にしてはいけない事を口にしてしまったね。」
男の子は今までと変わらない表情でその言葉をサラッと言った。
「どうしたら、どうしたら許してくれますか?
俺は、どうしたら良いですか?」
泣きながら大きな声で男の子に問う。誰も言葉を発しない。
「許すも許さ無いも、僕は怒って無いし、何とも思いませんよ。でも、もしあなたの心の鬼が許さないならば、そうねぇ、僕ならどうするか。
寄付をすればいいんじゃない?」
男の子が小さな子供の可愛い声で言った。
男の子の隣の人が、
「これは神の言葉かもしれないぞ。明日一緒に赤十字に寄付しに行こう。俺も一緒に行くから。な?」
「うん、うん、赤十字、寄付しに行く。うん。うん。
行く。それで良いですかね?」
男の子を真っ直ぐに見つめて言った。
「うーん、そうねぇ赤十字、ちゃんとしたところだから良いかもね。
でも僕の考えを言ってもいい?」
「どうぞ、聞かせて下さい。」
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