時をかける少年

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「あちらにありました。」 富士子が右手の手のひらを上にしてさすと、 「気がつかんかったな。」 と、言いながら一皿ペロリと食べた。 男の子の料理が無くなったので、 「何か持って来ましょうか?おうどんお蕎麦お寿司がありますよ。」 と、尋ねると、 「お寿司をお願いしてもいいですか?」 と、言うから両手にお寿司をもらってテーブルに帰ると、おじさん達が男の子の話に合わせてゲラゲラ笑ってる。 「いやー賢いなあ。こんなに賢い子供がいるんだなぁ。うちの孫とは大違いだよ。うちの孫なんてボケーっとしてるもんね。」 「お孫さんに失礼ですけどね。」 「そりゃそうだ。わーハハハ!」 酔っ払いの社長連中を大爆笑させてる男の子を賞賛の目で見つめながら富士子は、お寿司を男の子の前に置いた。 「どうぞ。」 「ありがとうございます。」
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