時をかける少年

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「いやいや、そんな事は無いよ。君の話を聞いてると心が洗われるような気がするよ。ねえ。」 男の子の隣の社長さんが富士子の目を見ながら言った。 「はい。」 富士子は頷いた。 「この会費が5千円ていうのもねぇ。お土産のケーキも美味しく無いしなぁ。」 ご飯が冷たいと散々文句を言ってた社長さんが言うと、 「アレはマズい。ケーキの予算は千円らしいよ。要らないよねえ。」 「ということは料理は予算4千円か。でも組合から補助金が結構出てるよね。」 「ホテルを変えてみるか?あちこちに競争させて一番安いところで決めるとか。」 どうやらこの社長さん達は組合の理事達でこのパーティーを来年以降どうするか発言権があるみたいだ。 おじさん達が全員意見を述べたところで一人の人が、 「僕はどう思う?ケーキマズイし、いらないよね?」 と、男の子に聞いた。全員が男の子が何と言うか見つめている。
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