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あの日から私の周りで不可解な事が沢山起こった。
あとをつけられてる気がしたり、1人でカフェに居る時や、本屋に居る時カシャッと音が聞こえたり。
もしかして、誰かにストーカーされていたりして。でも、私なんかをストーカーする人なんていないはず、好きなんて噂も聞いたことないし、大きないじめの話もない。なのに、なんでこんな変なことばかり。
家に帰ればいつも通り晴人がキャリーバックにいてくれる。最近は悪臭が酷く、ふにゃふにゃになって虫も入ってくるようになってきた。芳香剤を買い、できるだけ虫除けを周りに起き、完璧な保存を心がけた。
でも、私が家に帰ってくれば何か一つはなくなっていたり、チャックが空いていたりするようになった。誰かが私の晴人を奪おうとしてるんだ。
私は晴人の隠し場所を変えた。
たくさんのキャリーバックが置いてる部屋がある。そこに晴人のいるキャリーバックを並べておく。これなら沢山あって奪われりなんかしないだろう。
そして約1週間がたった。1週間の間キャリーバックの位置を変えたからなのか何もおかしなことは起こらなかった。
この調子でずっと晴人と居られる。晴人と永遠にこの家で過ごすんだ。晴人がいるならなんでもいい。なんにでもなる。私の頭の中で晴人以外なにもない。
携帯を持ちバスタオルと化粧品も持つ。風呂場に行き肩まで暖かいお湯に使った。そして私がお湯に入ってから5分くらいした時、誰かがお風呂場に入ってきた音がした。洗面所の扉が開く音、そして風呂場の鏡にうっすらと移る影。
「誰!!!」
扉を勢いよく開けおけを投げつける。
ここで私の1つの物語が終了した。
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