30人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日の土曜日に、ゆかちゃんはかりんに会いに来てくれた。
48色のあの色鉛筆を使って、かりんの絵をいくつも描いていた。
お薬が効いてきて、ちょっとずつ元気になってきたかりんは、僕の部屋を興味津々で探検していた。
かりんが動き回るから上手く描けないと言っていたけど、僕の目にはどれもすごく上手かった。
僕が一番気に入ったのは、
空色のマフラーにくるまって、すやすや眠っているかりんの絵。
とてもかわいい。
「ねえ、ゆかちゃん、この絵、僕にくれない?」
そう言った僕に対して、
ちょっとびっくりした表情をした後で、ちょっと照れくさそうに
「うん。いいよ。」
と言ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!