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腿に手を掛け、実花の両足を持ち上げた嵐は、露になった実花の大事な部分へ顔を埋めた。
そこからは、実花にとって辛い責めが始まったのだ。
自分で触れることも見ることも滅多に無い部分を、兄である嵐に見つめられ、舐められ、吸われ、歯を立てられ、弄り回され、羞恥と快感から何度達しても更に責め立てられる。
何度も何度も頭が真っ白になっては意識を戻され、そのつど、更なる快感を与えられていく。
そんなことを繰り返されている内に、実花の思考ははっきりしなくなり始めていた。
チュッ
「はっ、実花、まだ俺は、あの男に見えるか…?」
「はぁ、はぁ、あの、男…?」
「航、だったか…」
「わた、る…? それって、どんな人だっけ…?」
「…ふっ。誰だと思う?」
「お兄ちゃんの、お友達…かな?」
「はっ…。いないぞ、そんな奴…」
実花の言葉に気をよくした嵐は、漸く責めるのを止めた。
新たな刺激が来ないことに気付き、実花も身体から力を抜くと、そっと目を閉じて眠りに就こうと意識を手離した。
けれど、後少しで深い眠りに就きかけた実花の身体に、ゆっくりと硬い何かが入り込んできて、違和感に再び意識を浮上させた。
違和感を覚えた部分へそっと顔を向けた実花の目に飛び込んで来たのは、再び両足を持ち上げた嵐が自らのモノを大事な部分へ差し込んでいる姿だった。
ズヌッ
「はっ…、や、ぁ…、おにい、ちゃ…」
「お前は、俺のもの…。それを、もっと実感させてくれ…」
ズリッ
「はっ、あぁっ…」
モノを奥深くまで挿し込み、切なげに言いながら、その後ゆっくりとナカを擦りながら抜いていく嵐の動きに、実花は仰け反っていた。
そんな実花の姿に嵐は少しずつ腰の動きを速めていき、更に実花を気持ちよくさせようと胸にも手を伸ばした。
この頃には、与えられ過ぎた快感に実花の意識はほとんどなくなっていたのだが、それでも身体は何度も反応を繰り返し、嵐を拒絶することはなかった。
嵐は、実花が達するのと同時にナカに何度か自らの熱を吐き出し、その度に口づけを交わしては幸せを噛み締めていた。
チュッ
「実花…、実花…」
「んっ…、あっ…」
「もう、離さないからな…、実花…」
繋がったまま嵐は意識を手離し、二人はそろって深い眠りに就いた。
翌朝、実花が目を覚ますとそこは相変わらず見知らぬ部屋で、昨夜のことを断片的に思い出しながら上体を起こし自らの姿を確認する。
こちらも相変わらず衣服は身に着けておらず、所々に赤くなっている箇所が見受けられた。
落ち込みながらも、制服を探そうと実花がベッドから出ようとしたその時、部屋の中央にいた嵐はどこかへ出掛ける準備をしていて、働かないながらも必死に頭を動かして声を掛けた実花。
実花の声に反応し、近寄ってきた嵐はとても笑顔で、実花を横たえると「もう少し寝てろ」と布団をかけ直した。
しかし実花は、「自分も学校へ行く」と再び身体を起こし、ベッドから抜け出しかけた。
瞬間、嵐に強く肩を掴まれベッドに押し戻されてしまった。
嵐の態度の急変に、実花はまた、昨夜と同じことをされると思い身構えた。
けれど嵐は手を出してこず、ただ一言だけ告げると実花の頭を数回撫で、部屋を出ていってしまった。
残された実花は、嵐の言葉の意味を何度も何度も考え、行き着いた答えにただ、目から涙を零したのだった。
『もう、あの学校へは行かなくていいんだ』
終わり
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