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グチュ
「はっ…。これで、お前は俺のこと、忘れられない、だろ…」
「やだぁ~…。ふっ…ぅ、もう、やめ…、おにいちゃ…」
「っ!…まだ、だ…」
グッ
「やあぁぁぁぁ…」
ナカの奥深くまで自身を差し込み、嵐は実花の顔を見つめて微笑んだ。
一方、実花は泣きながらも嵐を見つめて、もう止めて欲しいと懇願した。
けれど、そんな実花の表情に嵐は自身が脈打つのを感じ、続けることを告げて腰を動かし始めた。
引き抜いては押し込み、引き抜いては押し込み。
時々、ゆっくりとナカを擦りあげたりしながら実花を責め立てる嵐には、実花の言葉は届かなくなっていた。
それを知ってか、実花はただただ嵐が行為を終わらせることを祈るのみに。
「はっ、はっ、実花…」
「ふっ…、んっ…」
「ナカに、出すぞ…」
嵐の言葉に、実花は焦りを覚えた。
「やっ…、ダメ、お兄ちゃん…」
「いいのか…?お前、の…、ナカに、出せないなら、終わらないぞ…」
「そ…んな…」
実花に迷っている暇はなかった。
なぜなら、嵐の目は本気で、実花自身もこれ以上続けては体力も気力も無くなり、一度出される以上のことをされかねないと感じたからだ。
「どう、する…?」
「………これ、で、終わり…だか、らね…」
「ああ…」
承諾を得るとともに嵐は腰の動きを速めていき、実花のナカの奥深くで激しく達した。
実花はその少し前に限界を迎え、嵐が自身を引き抜いて様子を伺った時にはすでに意識を失っていたのだ。
「…さすがに、疲れたか…」
次に実花が気が付くと、ベッドの上で嵐に腕枕をされていた。
「ん…。…お兄ちゃん…、何で…?」
「スー…、スー…んん…」
「そっか…」
(私、お兄ちゃんに…)
隣で嵐が寝ていることに驚いていた実花だったが、自分が意識を失う前にされたことを思い出し、自らの体をギュッと抱き締めた。
それから、嵐に気付かれないようにゆっくりと上体を起こすと、そっと視線を下の方へと落とした。
衣服はきちんと纏っていて、一見、実花が嵐に襲われたことが夢だったのではないかと思えるほど整っている状態だった。
しかし、実花の身体…、おもに下半身には鈍い痛みと何とも言えない違和感があって、全て現実に起こったことなのだと、嫌でも実感せざるをえなかったのだ。
「ふっ…、うぅ…」
(どうして、あんなこと…。私、どうしたらいいの…)
「…泣くな、実花」
「!!」
「どこか痛いか?」
「…どうしてここで寝てるのよ…。部屋へ戻ってよ…」
「無理させたからな…。何かあったらすぐ対応出来るようにと…」
「私は、もう忘れたいの…。お兄ちゃんがここに居ると、気分悪くなる…」
「そうか…」
実花の泣き声に目を覚まし心配する嵐だったが、実花からの拒絶の言葉に小さく頷くと立ち上がり、部屋を後にした。
残された実花は部屋で一人、布団に顔を埋め、眠りに就くまで泣き続けたのだった。
翌朝、目を覚まし重い気分のまま学校へ行く仕度を済ませた実花が階下へ降りると、すでに朝食をとっている嵐の姿があり、実花の気分は更に落ち込んだ。
朝食をとっている間、母親が楽しそうに嵐と会話していた為、実花は何事もなく朝食を終えて学校へと向かった。
教室に入ると、実花は何とも言えない安堵感に包まれ涙が溢れてしまい、思わず机に伏せっていた。
(やだ…、なんで泣いてるのよ…)
「おはよう!!なんだ、まだ眠いのか?」
「え…?み、水野君!!あ、お、おはよう…」
「夜更かししたんだろ~。ま、そう言うオレも昨日夜遅くまでゲームやってたんだけどな!!」
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