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しまいに車は人気の無い道へと入り、つきあたりの少し生い茂った草はらに停車させられた。
車が停まったことに気付いて顔を上げた実花は、辺りが知らないところであること、人気の無いところに嵐と二人きりであることに恐れを感じた。
聞きたいことも言いたいことも実花にはあった筈なのだが、恐れから声を掛ける気にもなれず、黙り込む以外方法はなかった。
そうして実花が黙っていると嵐は唐突に口を開き、次々と質問を重ねていった。
「…実花は、俺のこと嫌いか?」
「………」
「答えろ」
「………うん…」
「昨日、あんなことしたからか?」
「…しなくても、嫌いだった…」
「なら、やったことに関しては問題無いな」
「!…あんなことされたから、もっと嫌いになったの…」
「そうか。…あの男が、お前が想いを寄せてる男か?」
「………」
「なるほどな…。さっきは仲良く手を繋いでいたな、仲良いのか?」
「…それは今、関係な…んぅっ!?」
嵐からの質問が航のことになり、焦った実花が「航は関係ない」と口を開いたその時、口を塞がれてしまった。
嵐の唇によって。
驚き、慌てて嵐から離れようと両手で顔を押し返す実花に嵐は気にとめる様子はなく、しまいには実花の口内へ舌を差し込んだ。
口内へ入り込み、自分の舌を絡めとられそうになった実花は、嵐の舌に噛みつこうと顎に力を込めた。
けれど、そのことに気付いた嵐は実花の上顎を舐め回し、歯列をなぞり始めたのだ。
そんなことをされている内に実花からは抵抗する力が薄れ始め、それに気をよくした嵐は、実花が座るシートを倒して横たえさせた。
チュッ
「はっ…。な、に…、するの…」
「ふっ。昨日の夜のこと覚えてたら、分かるはずだぞ」
「や、だ…。あれで終わりだって…」
「お前には、もう少し深く俺を刻みつけなければ駄目みたいだからな…」
スリッ
「え…あっ…」
「俺とのことを忘れてなければ、あんな楽しそうに他の男と手を繋げるわけないだろ?」
「あんな、こと…、忘れ、たい、よ…ふっ…やぁ…」
ムニッ
横たわる実花に手を伸ばした嵐は、片手を制服のスカートの中へ、もう片手を実花の胸へと持っていき、触れるとゆっくりと動かし始めた。
昨夜の出来事を鮮明に思い出し始めた実花は、必死に嵐の腕を掴んで抵抗しながら、ドアを開けて外へ逃れようと閉まっている鍵へ手を伸ばした。
瞬間、スカートの中で太ももを撫でていた手が下着へと伸ばされ、胸を揉んでいた手も手伝い、そのままずり下げられ脱がされてしまった。
青ざめて制止を促した実花の声は虚しく空を切り、嵐の手には脱がされた下着が握られていた。
「ほら、逃げるなら俺が離れている今がチャンスだぞ、実花?」
「ふうぅっ…、お兄ちゃん、私の下着返してよ…」
「これか?返して欲しいなら、黙って俺の言うことを聞くことだな」
「…どうして…」
「聞く気がないなら、その格好で帰るんだな」
「………分かった…」
「まず、あの男とはこれ以上付き合うな」
「!………分かった…」
「それから、俺以外を好きになるな」
「………うん…グスッ…」
「最後に、その身を俺に寄越せ」
「うっ…、うっ…、………はい…」
「よし。なら、確かめるからな」
言うなり、口角を上げた嵐は手に持っていた下着をダッシュボードにしまい、実花の靴を脱がせると、膝を立てさせた。
下着を身に着けていない為、実花の大事な部分は丸見えになっていて、嵐はスカートをたくし上げるとその部分をマジマジと見つめていた。
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