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最後の日
退職の日、私は部長に呼ばれた。
「会長が、吉永さんにお会いしたいと言ってる」
会長がなぜ、私に会いたいのだろう。
可愛い孫と付き合ったから、もう近づかないでほしいと言われるのだろうか。
私は、会うのをお断りしたかったが、そうも行かなかった。
会長室まで歩く時間が緊張で長く感じた。
最後の日まで、こんな仕打ちあるの。
私は身を引いたのだから、もういいじゃない。
最後まで、竹之内翔を忘れろと念押されるなんて。。
思い出にもしていけないなんて哀しすぎる。
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