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「マジで?君、ちょっといい?」
そんな心傷な綾斗にはお構いなしに、1人が返事も待たずに綾斗の胸を掌で抑えてきた。
「先輩!?」
いきなりの先輩の無礼な行動に錦織は声を上げる。
「キミ胸あんじゃね?」
「そうでしょうね。胸はスポンジ入りの下着っぽいの着せされられましたからね。」
「は?スポンジ入りのブラ付けてんの?」
正確にはスポンジ入りのスポーツブラだ。
「…あの、僕後輩なんで上級生に物言うのも失礼なんですがそろそろ手、止めて貰えます?」
「そうですよ先輩」
「いーじゃん別に。男同士だろ」
錦織の上げる静止の声に耳も貸さず、手を止めないその男に綾斗も不快とばかりに更に眉を寄せた。しかももう1人はとんでもない事を云ってきた。
「君、その顔で股に付いてるの?」
とんちんかんな質問をする先輩に、綾斗は思わず「ハ?」という表情をするも律儀に返す。
「え?…ええ、まぁ。男には誰にでも付いてるのがありますが」
「マジで?ちょっと触っていい?確かめたいから」
「すいません!拒否させて下さい!」
嫌がるあまり綾斗は胸の手を払い退けると錦織の背に隠れた。
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