そのご。【杉のターン】

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バシャーーーン!! あたり一面に水飛沫が飛んだ。 「…てめえ、何しやがる」 ザバリと杉は噴水の中で体を起こす。 凶悪な視線を向ける彼に、綾斗も負けじと睨み返した。 「うっさいわバカ杉ですかアナタは!!そっちが不埒な事するからだ!!」 綾斗は羞恥で顔を染めながら、唾液で濡れた口元を手の甲で乱暴に拭う。 「テメー、そんな理由で人噴水に投げ飛ばしてんじゃねーよ」 「充分正当な理由ですが!!男相手に何してくれてんだ!?しかもこれ二回目ですよ!?」 ビシリと綾斗はびしょ濡れな杉を指差す。 その手首を、まだ噴水の水に浸かったままの杉にガッシリと両手で掴まれた。 「どんな理由にしろ、やられたらやり返すのが俺のやり方だ」 杉がウッソリと笑い、強引にその手を引いた。 ヤバいと思った時には時遅く、綾斗も噴水の中へとダイブさせられた。
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