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杉は綾斗に回した腕を解き、ザバァと噴水から出た。綾斗も彼に続く。
「それじゃ杉先輩は今日の放課後、僕の眼鏡選びに付き合ってくれるって事ですか?」
杉は頷いた。
「そー云うことだ」
「本当ですか!?じゃ、学校終わったら僕一旦家帰って良いですか?流石にこの格好のままだとアレなんで」
綾斗はびしょ濡れの制服を目で指す。
「わァーった」
先程までとは打って変わり表情を輝かす綾斗に、杉は鼻を鳴らした。
「現金な奴だなオメーは。…そんなに俺とのデートが楽しみか?」
「ストップ誇大妄想!!単にウチ今月ピンチなだけです!!それにデートじゃないから!!」
「テレんなメガネ」
「テレてません!!」
杉にここまでツッコミを入れる事が出来るの人間は、鬼丸と一部の教師を除いて綾斗ぐらいだろう。
やいやいと云い合いをしながら、ふたりは館内の男子更衣室に向かって歩いて行った。
そのご終わり。
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