そのいち【綾斗メインで錦織のターン】

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約数ヶ月の間同じ時間を共通してきた綾斗にとってはあまりの態度だが、その原因は本人のせいでもあるのだ。 中学生時代に悪い意味で校内の中で有名人になってしまい、周囲に散々騒がれたから高校生活は静かに過ごしたい。と綾斗は錦織や他の友人の漏らしていた。 だから綾斗は、数少ない友人とは仲が良いが、他の生徒と話す時は、クラスメイトでさえどこか一線を置いて付き合ってきたのだ。 そのせいもあってクラスの皆からすると入学してから今に至るまで『九重綾斗』という人間を、存在感の薄い男子としか見ていなかったのである。 だからこそ、彼の眼鏡と前髪の奥にこんな素顔が隠れているとは誰も思ってなかったのだ。 それに加えて彼の着る薄ピンクのナース服はその可憐さをより一層引き立てている。 しかも綾斗の顔は最低限のメイクしか施されてなかったが、それだけでどこから見ても普通の女の娘になっていた。 *
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