そのいち【綾斗メインで錦織のターン】

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そのいち【綾斗メインで錦織のターン】

× × 「何コレ」 高校一年、九重綾斗(ここのえあやと)は自分のクラス1年A組に到着するやいなや、クラスメイト錦織司(にしきおりつかさ)が差し出す紙袋を不審気に見つめた。 「何って今日の綾斗君の衣装だよ」 錦織は綾斗の疑問にサラリと答える。 「…今日って学園祭だよね?」 「そうだよ?」 「ウチのクラスはメイド喫茶やるんだよね?女子だけがメイド服着て」 「うん」 「なら男子は全員裏方に回るから衣装とかいらないよね?」 「まー、そうだね。男子の大半は衣装いらないね」 「大半は…?どうゆうこと?」 訳が分からない事を言う友人に綾斗はハテと首を傾ける。 「実はさー、男子も何人か女装して接客する事になってんだよね。それで綾斗君はそのメンバーの一員だったりしてー」 「聞いてないんだけどおおお!?」
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