東京セレナーデ

第11話 サマープール

泳ぎたい、日焼けは嫌(いや)って、どう言う事なんだ、日焼け止め使えよ、と思いながら、考え付いたのがホテルのナイトプールだった。
そのプランに理恵はノリノリで機嫌が良かった。

ナイトプールは義男が想像したものではなかった。サイトの写真は人が写っていない静かな雰囲気だったし、美しいライトに照らされたプールを眺めながら落ち着いて過ごせるのかと思っていたのだが、現実はパリピで賑わっていた。

ムカつく事の多い、理恵だったが、機嫌が良い時の理恵は本当に可愛い。まあ、その姿を知っているからこそ、付き合ってこられたのだが・・・。

期待とは違ったナイトプールだったが、理恵の水着姿は見事だった。明らかに他の男性の目も惹きつけていた。カップルで来ているので、遠慮しながらだが、チラチラと理恵を見ているのが判るので、可笑しかったし、理恵と一緒にいることで少し優越感に浸った。

『なぜ、あんなにきれいに見えるのだろう』プールサイドで他の女性の水着姿も見ながらなんとなく考えていた。