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その奥には、理恵の水着姿をもう一度見てみたいという、一般的には邪とみなされる、そして男性的には憧憬の気持ちがあった。
少し罪悪感を感じつつも、義男は何とか気持ちに折り合いを付け、「いいよ」と連絡した。
既読から4時間後である。
当日の15時、義男は理恵とホテルのロビーで待ち合わせた。
「更衣室はあっちだ。着替えてプールで待ち合わせようか」義男が理恵にいった。
「ねえ、部屋で着替えていい? 部屋取ってるのでしょう?」
「え? どうして・・・」(何故、部屋を取っていることを知ってるのだろう)
「何、言ってるの。このホテル、今は宿泊者しかプール使えないじゃ無い」理恵は明日香のために部屋と取ったであろう事も、それが明日香の帰省でダメになった事も、そしてそれを利用して自分とプールへ行こうとしていることも、悟っていた。
「あ・・・」
「部屋から、水着でプールへ行っても良いようだし」
「・・・」
義男は諦めて、理恵を部屋に案内した。
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