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明日香は、まさにその通りだと感心したことがあった。自分には真似できないけれど。
「返事待ってるんですけど、まだ、無くて・・・、これその時に撮った写真です」そう言って、ホテルで水着姿の時に一緒に撮った写真を見せ、明日香の様子を注意深く観察した。
明日香は写真を見て絶句した。そこには義男と水着を着た理恵が頬をくっつけ写っていた。
『義男さん!』
どういうことか一瞬判らなかったが、すぐに頭の中で全てが符合した。
理恵の元彼は義男だ。理恵と義男が別れた後、義男は私と付き合い始めた。そして、今、理恵から復縁を迫られている。
これが、明日香と理恵の性格が逆ならば『義男さんは、今、私が付き合っているのだから邪魔しないで』と言えるのだろうが、明日香にはそれが出来ない。それどころか、理恵の幸せを自分が邪魔をしている気がしてきていた。
「明日香先輩、どうかしましたか」理恵が声をかけた。
「ううん、何でも無い。上手く復縁できるといいね」
「ええ、頑張ります」
どうするのが良いのだろう。
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