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エレベーターを降りると、朝の柔らかい陽が立派な大理石の床に革張りのソファーが鎮座する豪華なロビーに、射していた
週末の朝のロビーは、人の出入りが多かった
休日なのにスーツを着たビジネスマンらしき人達や、はたまたジーパンにパーカーといったラフな格好をした人達が、行き交っている
私は、恭介さんがフロントでチェックインを済ましている隣で、陽の光を反射して昨夜と変わらずきらきらと輝いているシャンデリアをぼうぜんと見る
昨夜見たシャンデリアと同じなのに、違うものに見えた
「藍璃ちゃん」
喧騒の中、恭介さんの優しい声にそう呼ばれて、気を抜いたら直ぐにどこかに行きそうな意識を取り戻す
身体中が筋肉痛で、熱を持っているみたいでぼーっとする
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