初めての告白、初めての・・・

43/47
2012人が本棚に入れています
本棚に追加
/982ページ
恭介さんと回転ドアの横にある普通のドアから、外に出る 外の明るさに目眩みを覚えて、冬に近づく冷たい風に寒気を感じた 脚の間がじんじんと痛み、ホテルから目と鼻の先にあるタクシー乗り場に到着するまでが、とても長い距離に思った 恭介さんが止めた一台のタクシーに、私が先に乗り込む 「っ!いっ……」 「どうしたの?」 再び裂けるような痛みを感じて顔を歪める私を、心配そうに恭介さんが覗き込む “ここ”が痛いなんて、言えない 「大丈夫です。なんでもありません」 痛みを我慢しながら、痙攣らないように笑顔で言った 恭介さんは何も言わずに私の隣に乗り込んで、シートベルトを着用した 運転手に行き先を尋ねられると、先に私をアパートまで送ってから駅に行くと恭介さんに言われたので、私はアパートの住所を言った
/982ページ

最初のコメントを投稿しよう!